鯖をさばきましょう!

shimazakikan2005-02-06

そろそろ本格運用を開始!ということで第1段は鯖の解体.
といういわゆる3枚おろしですね.
鯖は割とオーソドックスな形をした魚ですので,鯖のさばき方を覚えればかなり多くの魚に対応できます.
身も他の魚に比べると柔らかく崩れやすいので,鯖がさばければ他の魚も大体大丈夫だと思います.

生物学的には鯖はマグロとか鰹と近い,かなり進化した魚です.尖ったしっぽと三日月型の尾鰭は高速で泳ぐ回遊魚の証.マグロや鰹同様,えらを開閉する筋肉がないので,泳ぐのをやめると呼吸困難で死にます.つまり生まれてから死ぬまで泳ぎ続ける魚なのです.
身が赤いのもマラソン選手などに多いと言われる持久型の遅筋繊維が多いからなのです.

なお鯖は「鯖の生き腐れ」というほど傷みやすい魚.また,アニサキスが寄生することでも知られています.新鮮なものを選ぶにこしたことはありませんが,アニサキスは鮮度とは関係ないし,実は酢でしめたぐらいでは死なないと言われています.ただ冷凍物はアニサキスは絶対に死んでいて問題ないそうです.あとはアニサキスはわりとでかいので良くかめば大丈夫だとか.まあ,うまいものを食うのにあまり難しいことを気にするのはよしましょう.


で,まずこれが真鯖.ゴマ鯖はおなかにゴマのような黒いつぶつぶがあります.しめ鯖とかは真鯖の方がうまいとかいいますが,どっちでやってもそれなりにうまいです.ちなみにこれ,なんと1匹200円!!安くて少し痩せ気味ですが鮮度も良いし脂もけっこうのってます.

まずは胸鰭のところから包丁を入れましょう.大きさによるけれど,ある程度大きい魚は出刃包丁を使わないと背骨を着るときに刃こぼれを起こしますので,ここはなるべく出刃で.

で,背骨を切ったら反対側も同じように.この時,おなかの方が完全に切らないでおくと頭と内臓が一緒にはずせますが,わからなければ全部きっちゃっても大丈夫.
次はおなかを開きます.肛門から包丁を逆さまに入れて(刃を手前にして)おなかを開いていきます.

胸鰭のあたりまでひらいたら,胸鰭を持って写真のように斜めに包丁を入れましょう.

はじめの切り込みのところまで包丁を入れると頭と内臓が一緒に取れます.

おなかの中をよく洗います.鯖は特に血が多いのでしっかり洗い流しておきましょう.

水気をしっかりふき取りましょう.
ここから先は魚も包丁もまな板もぬらさないようにします.まな板や包丁は途中で洗ったりしても構いませんが,濡れたまま作業はしないで,面倒でも毎回必ず拭くこと.そうしないと魚の身が水っぽくなってしまいます.

背中から背骨にむかって包丁を進めます.一度にできなくても数回に分けてやればうまく行きますよ.

おなか側も同様に背骨まで切り進みます.

次に背骨の上だけを切っていきます.


反対側も同様に.



で,3枚におろせましたね.

この状態から塩焼きとか,味噌煮とか色々作れますが,やはりいい鯖はしめ鯖でということで,次回はしめ鯖を作ります.乞うご期待!!